なんかの液がダラダラしているけどコレが意外に美味いんだなぁ(レア)

レア、マニア、カルトゲーム探訪。 まったり、のんびり、ゲーム記事を書くナリ。

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老人体験 The Graveyard

今回は、Tale of Tales社の実験的なゲーム
The Graveyard の紹介です。   Steamより無料デモ版 ( Steamとは )
The Graveyard Title

墓地というタイトルのゲーム。
このゲームは、杖をついて片足をひきずった老婆が、墓地の入り口に立っているところからスタートします。

画面はモノトーン。
老婆を操作して、墓地を歩きます。
わき道には行けません。通れるのは墓地のメインストリートだけです。

そして、突き当たりの教会の横にあるベンチに腰をかけます

すると、少し悲しげな不思議なメロディにあわせて、不思議な語感(オランダ語らしい)の歌が聴こえてきます

チャンカチャンカ・・・・
The Graveyard song
チャンカチャンカ・・・・

歌を聴き終わると、また操作できるようになるので、老婆を操作して墓地の出口へ向かいます

テクテク

墓地から出るとゲーム終了です。


無料デモ版で遊べるのは、ここまでです。


製品版は、無料デモ版とできる事は同じです。
ただ、1つだけ。ランダムに、老婆が死亡してしまう点のみが違います。



え?なんなのそれ?
ゲームなの?


話を聞いて、唖然とする人がほとんどでしょう。

しかし私は、なにかその芸術性に惹かれて、また、歌(音楽)も気に入った事から、製品版を購入してみたのです
$4.99ナリ

友人は
「ランダムで婆さん死なせるためだけに500円払うなんて、悪趣味なw」
と言っていました。
たしかにそうは思ったけど…。

しかし、このゲームの本質の部分は、製品版にしか存在しえなかったのです。

以下、少々、ネタバレになりますが書きます。

製品版になった瞬間から、老婆は「老衰寸前の老婆」になりました。

毎日毎日、もう何十年も墓地の掃除だけをやってきた孤独な老婆です。
今日死ぬか、明日死ぬかもわからない。

重い足をひきずって、あちこち痛む、きしむ体を、杖を使ってゆっくりと歩きます。

そして、プレイヤーは、その老婆になりきってプレイするのがこのゲームのスタイルです。

墓地のわき道に入れない理由は、生きるか死ぬかの二択しか存在しない状態を象徴しています。

行く先は、教会のベンチか。または、そのまま墓地から立ち去るか。
墓地から立ち去って家に帰っても、老婆には何もする事は無いようです。
また墓地に赴いてしまいます。


さあ、ゆっくり、一歩ずつ進んで。
時には足を休めて、飛んでいる鳥を眺めたり、キラキラした光を放つ空の雲を見つめたりしながら。

ぼちぼちと、歩いているうちに、だんだんと近づいてくる教会。

教会のベンチに座ったら、あの歌がきこえてきます。

歌を聴いているうちに死んでしまうかもしれません。

でも、行く所はそこしか無いのです。

寿命は待ってはくれません。

そこに行くしかないのです。



こんな美しい風景を見れるのは、今日が最後かもしれないな…
そんな事を思ったりしているうちにベンチまで来てしまいました。


もう座る以外に道はありません。

命を運命に授けるのです。


ほら、歌が聴こえて来た。

The Graveyard by Gerry De Mol
少女イルマは1940年に死にました。大き過ぎる心臓、そして弱過ぎる肺。
イルマはあるドイツ人と出会って恋に落ちたけど彼の肺結核がうつって死んでしまいました。

ルネは子宮筋腫で死んでしまいました。

モーおばさんはある日、深い深い眠りの中で夢を見ました。
しかし、その夢の中から 二度と戻ってくる事はなかったのです。

エマは死産だった。
踏まないように、そこに小さな十字架だけが置かれているから。
死産であるエマは洗礼を受けられなかったから
葬儀もされず、写真もないままに
墓地の一角に青い十字架として置かれている。

ロジャーは癌だった。
彼の癌はツタが建物を覆うように体を蝕み
ツタをいくら剪定しても取りきれず
そこに暗い影を落とした。

花崗岩の墓石 塩酸をかけて洗う
白い泡 黄色い泡
サビを落とすスチールウール
月日は削り落とす
私たちが入るため
お墓に名前を彫る

打ち捨てられた古いイエス像
脚の間のクモの巣を取りたい
彼の足先の砂をぬぐいたい
もしも私が かがむ事ができたのなら・・・

私は陶磁器で作られた天使が欲しい
そして黒い大理石のベッドカバー
花は生花でなくていい
石で作られた花で充分です
それだけで充分 暖かい

花崗岩の墓石 塩酸をかけて洗う
白い泡 黄色い泡
サビを落とすスチールウール
月日は削り落とす
私たちが入るため
お墓に名前を彫る

平穏と静寂がここにはあります。
たぶん次回 おそらく次回 ここに来る時
私はここに滞在する事でしょう
そして私はもはや ここに居ないでしょう
もう居ない事でしょう

ベンチで歌を聴いていると、かなりの確立で、そして突然に、死は訪れます。
しかしそれは、うたた寝をするかのように、やすらかに、訪れます。

孤独だったり、体が悪かったり、でも、たくさんの思い出や記憶を持っていて。
ああ、人は皆、こうして死んでいくんだ。そう思いました。



そうです。
このゲームは、老衰を体感できる究極のシミュレーターだったのです。
そしてリアルに【死というものに直面させてくれる】ソフトだったのです。

和訳した歌詞を見て、そしてキャラクターを自分自身としてプレイしてみて。
いろいろと頭の中をめぐる思いがありました。

自分の老後も、こんな感じなのかな とか。
死んでいった祖父や祖母は、どんな感じだったのかな とか。
死を目前に感じている人の心理状況とか。
待っているものは、悲しみ?それとも安らぎ?
とにかく、いろいろと感情を揺さぶるのです。
しかし、それは言葉にできない、なんとも形容のしようのないものなのです。


このゲームは、とても深いです。
プレイして、老衰と死を体験して、そのことに気付いたからこそ、感じれた事なのかもしれません。

しかし、この解説を読んでからプレイしたら、この感慨深い感じは味わえないのかもしれません。
だから、ネタバレと書きました。
自分で気付いてからこそのゲームだからです。
パズルや推理小説みたいなものかもしれませんね(苦笑)


表面だけプレイしたら「わけわからんわーw」とか「なんだこのクソゲーw」とか思うかもしれませんよね、これ。
このソフトの深部に根差したメッセージに、気付く事ができなかったとしたら。

私はこのゲームを高く評価します。
言葉にできない思いを、メッセージを伝えてくれたから。


※私は最初は、画面下側に表示される英語字幕を流し読みしながら、何気なく聴いていたのですが、あらためて翻訳して掲載してみました。
これはこの歌をプロデュースした人の英文サイトの歌詞の解説も含めた意訳、そして、わかりやすいように多少アレンジを加えています。
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テーマ:The Graveyard - ジャンル:ゲーム

コメント

後ろ歩きの方が挙動が安定して扱いやすいですよね

  • 2011/01/10(月) 10:42:56 |
  • URL |
  • #-
  • [ 編集 ]

パッドは箱○のがプレイしやすいですよね

  • 2011/01/10(月) 10:55:25 |
  • URL |
  • #-
  • [ 編集 ]

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  • 2014/05/01(木) 17:22:31 |
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